2018.01.19

品川にお住いのT様の、色留袖着付けをさせていただきました。

来日中の海外の友人と会食に出かけるので・・・

と、ご用命をいただきました。

ありがとうございます。

 

おばあ様から譲られた着物一式です。

小柄なおばあ様のきものを、ご自分サイズにお直しされた、刺繍の見事な色留袖。

上品なT様に、素敵にお似合いです。

 

帯留めは、イタリア人のご主人様のお母さまが大切にされ、代々受け継がれているジュエリーを、帯留めに加工されたもの。

きものもジュエリーも、それぞれ、大切に受け継ぐ心も一緒に、また、次の世代につながっていくのですね。

 

そして、背中に一つ紋が入っています。

(写真ではほとんどわからず、スミマセン)

 

家紋は、その方のルーツ。

日本には、どの家にも必ず家紋がありますね。

 

背中の家紋は、ご先祖様を表しています。

ご先祖様とは、今の私の命をくれた人、

両親、祖父母、曾祖父母、曾曾祖父母・・・

たくさん、たくさん、たくさんいます。

 

4、50年前までは、振袖や訪問着にも家紋が付いていましたね。

成人式や、結婚式など節目になる大切な日に、家紋がついたきものを着ることは、ご先祖さまや、ご両親に感謝の気持ちを表すことになります。

着物は何も語らないけれども、私たちに大切な心を教えてくれるのですね。

 

T様の着付けをさせていただきながら、改めて、先人たちが残してくれた着物に感謝の日でした。